豪雨水害のお話

                    H16. 7.18 福井県で起きました、豪雨による洪水被害につきまして、
                    大変多くの皆様より、励ましをいただきまして、本当にありがとうございました。

                    お手伝いに来てくださった方、BBSに励ましの言葉を書き込んでくださった方、
                    メールでお見舞いをしてくださった方。

                    あたしの帰りを待っていてくださった、すべての皆様に、心より御礼を申し上げます。

                                ありがとうございました。



                                                                お手伝い時の注意事項


                                  あたしの、プチ体験談。


              7月17日  
                      その日は、なかなか仕事が終わらず、家で夜遅くまでノートを開いていました。
                      あ〜ぁ。。。お風呂に入りたいなぁ・・・。


              7月18日
                      うとうとして、目が覚めたのが3時半頃。。。
                      お風呂に入りたいなぁ。。。
                      パソコンを開いて、素材屋さんなんかをいろいろ回っているうちに、雨音が聞こえてきて・・・。
                      ああ・・・、久しぶりの雨。。。うれしい・・・なんて思っていたら、なんだか空が光ってきた。
                      ふと、パソの時計を見てみる。
                      4時かあ。。。もうすぐ空が開けるわ。。。

                      すっごい雨音。
                      でも、すぐに止んでしまって・・・。 もっと降ってほしいのに。。
                      わっ!! 雷がすごくなってきた、パソの電源を抜かなくっちゃぁ。。。

                      そうこうしているうちに、もう6時
                      だいぶん空も明るくなって来たけど・・・。
                      今日は、1日雨かなぁ。。。  お風呂沸かそっと。
                      まだまだ雨は、強いけれど降ったり止んだりなの。

                      7時を待って、お風呂を沸かした。
                      すっごい雨だけれど、社会奉仕はあるのかなぁ。。。
                      おかあさぁん、こんだけ降っていると川の草刈は危ないよ。
                      中止にすればいいのにねぇ。。。
                      そんなことを話していると、区長さんから、社会奉仕は中止だって、電話。
                      やっぱりねぇ。

                      もう、8時になっちゃう !!  お風呂にはいろっと。。。。
                      ちょっと、雨がすごくなったなぁ。。
                      でも、久しぶりだし、これっくらいは降らなくっちゃね。
                      さて、お風呂お風呂。。

                      お風呂に入って、30分位経った頃、少し外が騒がしくなってきた。
                      そんでも、お風呂は気持ちよくって、長居しちゃった。
                      ゆっくり浸かって、9時近くになってしまった。
                      のんきに髪など拭きながら居間に行くと、だあれもいない。
                      窓の外を見てみると、なんだか多くの人が集って騒いでいる。
                      なんだぁ・・・?

                      雨は、普通に強く降っている。
                      でも、前の家の玄関先は水で溢れかえっている。
                      くるぶしぐらいまでの水。
                      自警団の人たちがポンプで水をくみ出している。
                      でも、なかなか減らない。
                      9時半になった
                      車止めのほうへ誰かが歩いていった。
                      大きな声がした。
                      深みにはまったようだ。。。
                      えぇ。。。。
                      ひざ上5pだぁ。
                      川はまだ大丈夫。
                      と、言うことは。。。こんだけ降ったのかぁ・・・?    す・すごい。
                      でも、川は大丈夫だろうか・・・?
                      ああ。。。お父さんたら、自動車でどこへ行くの ?

                      そうそう、川はどうかしら・・・?

                      家並みが切れる所まで行って、川のほうを見てみた。
                      50mぐらい先に、緑色が見える。
                      その上の茶色は、何なんだろ ?

                      なんだか、思考がオカシイ。
                      わかんないけど・・・。  わかんないんだけど・・・。
                      ああ。。。
                      土手の上を、波打つ泥流が流れているんだ。
                      不思議・・・。
                      あんなに暴れて、あんなに溢れそうなのに。。。
                      どてから、50pほども上がっているのにコボレナイ。
                      これも、表面張力のなせるワザなのかしら・・・。
                      
                      自然は不思議。。。
                      こんな状態になってまで、いろんなものを守ろうとしている。。。
                      すごい。
                      すごくて、とてもやさしいのですね。

                      うん ?
                      お父さんが戻ってきた。
                      どうしたんだろ・・・。
                      あら、もう10時を回ってしまったわ。
                      雨足が弱まったみたい。
                      
                      振り返ったとき、再びお父さんの自動車が遠ざかって行くのが見えた。


              7月18日  
              10時半頃  自警団さん達の連絡係のお手伝いをし始めました。
                      あまりにものどが渇いたので、お茶をもらいに台所へ行きました。
                      「おかあさぁん。」
                      呼んでも、誰も答えてくれません。
                      お父さんと、どこかへ行ったのかしら ?
                      雨は、もう止んだみたいね。
                      川も、だいぶん落ち着いたみたい。
                      
                      でも、表の道路は、ふくらはぎぐらいの深さで急流になっている。
                      ドラム缶も、流れて行ったし。。。
                      表の川は、欄干下の水道管をもぎ取って流れていった。
                      もう少し下流は川留まり。
                      川幅も変わるし、ゆるい曲がりもある。
                      大丈夫だろうか・・・。
                      いろんな川が交差する所は、いつでも圧がかかる。
                      おまけに、いちどに降りすぎ。
                      山が保水できずに、そのままの状態で水を流す。
                      乾いて、弱っている山肌は、一時水には耐えられない。
                      本当に、大丈夫・・・?

                      後で聞いた話では、30分間で1ヵ月分の降水量があったとか・・・。
                      だめだこりゃ。

                      11時。。。もう、傘いらないよぉ。
                      雨、上がっちゃったみたい。 
                      あれぇ・・・。 あの雲の隙間は、青空が見えるのか・・・?  そんなばかなぁ。。。


             7月18日  
              お昼頃〜   のん気のノンサク、あたい、お腹すいたぁ。。。
                      だあれも帰ってこないなぁ。。。
                      
                      あっ!! 電話だぁ。。。  誰だろう ?
                      お父さんだ。 どこ行ってたのよお!!!!!

                      「あのなぁ、今、倉庫へ行こうとしたらなぁ・・・。」

おおい、今、学校にいる。

なんでぇ・・・?


最初に倉庫に行った時は、少し水が流れるだけで、楽に行けたんだけど、鍵を忘れてな。
取りに戻ったついでに、母ちゃんにも上げるのを手伝ってもらおうと思ってなぁ。。。
それで、母ちゃんと2人で倉庫へ戻ったんや。  

ほんで、5分位走って、学校の角を曲がった時に、急に水が溢れ出して、タイヤがすっかり水没してな。
そんでも、まだ行けると思っていたら、前の自動車に乗った人が降りてきて、早く車から出ろって言うんだ。
前も止まってしまっているので、仕方なく降りると、もう水は腰の所まで来ていて、もう少し遅ければ、出られなくなってしまう所だった。

                      自動車から出たのはいいが、ちょうどやってきた鉄砲水。
                      歩くのも、足をとられて必死。。。流れのままに行くしかなかったって・・・。
                      転びながら流されて行く先に、学校の校門があるが、そこは、大きな渦が巻いていた。
                      
                      学校は、たまたま朝早くからのクラブ活動で、日曜日だというのに十数人の学生さんと、
                      指導の先生がひとりだけいてくれた。
                      学校から先生が
                      「早く入って来い!!」と、学校へ助けいれてくれた。
                      学校にもその水が入って、みんなで2階へ避難していたそうだ。

                      この後、何時間かして、両親は救助隊のトラックに乗って帰ってくるのであった。
                      この時の、ちょっとしたエピソードは、後で書いておくとして。。。
                      やれやれであった。


              7月18日  もう、3時は過ぎたよねぇ・・・。
              何時なの ?  いろんな所で、いろんなことが起きて、何がなんだか・・・。
                       もう、わかんなくなってきちゃった。

                      夜になって、水も引いたみたいで・・・。
                      ちょっと倉庫まで行ってみようと思った。。。
                      いろんな所が崩れたり、剥がれたりしているが、水は引いたみたいだ。
                      倉庫近くの道へと、左にハンドルを切った。
                      赤色灯が見えて、自警団の人が行けないよ・・・って言ってる。
                      どれどれ。。。
                      ああ・・・・。
                      倉庫の方向に、大きな湖が見える。。。
                      月明かりと街灯で、キラキラ光っている。
                      なんてこと。。。。
                      今日は行けない。
                      明日からの復旧作業の準備をしよう。。
                     
                      眠れないまま、朝・・・。                       


              7月19日  
                      その日の空は、明るい光りに満ち溢れていた。
                      朝早くには通れなかった道が、十時頃から、
                      その地区の人たちだけ入れるようになった。
                      
                      いつもお世話になっているのに・・・。
                      その人たちが、朝一番で駆けつけてくれた。
                      今日は祭日の月曜日なのに。。。
                      ありがとうございます。
                      どう、お礼を言っていいのか・・・。
                      こんな悲惨な状況では、言葉も出ない。



シャッターのおかげで、中の泥は少な目の3〜40cmほど。
この写真は、お掃除の後。表の泥はなくなりました。


水は、深い所で160cm・・・。    


              7月20日〜  
                      この日も、朝早くから、皆さんがお手伝いに来てくださいました。
                      ボランティアセンターは、まだ出来ていません。

                      いろんな口コミ情報によると、がけ崩れや道路の崩壊が、そこらじゅうで起きているらしい。
                      川が無くなって、田んぼの真ん中に出来ていたり、家の下を走っていたり・・・。
                      大変なことがたくさん起こっているらしい。
                      小さな町も、大きな街も、泥と水で溢れてしまった・・・。

                      でも、我が家は人でいっぱい。
                      お友達も、知り合いの人も、わざわざ手を開けて助けに来てくださいました。
                      ありがとうございました。

                      親戚の人はまだまだ来ません。
                      だって、被災しちゃってるもん。 近すぎだぁ。。。
                      山だあ。。。どこだぁ・・・?
                      自動車が2台、廃車になっちゃった。。。。
                      車両保険に入っていてよかった。
                      へへへ。

                      皆さんが、お見舞いに来てくださいます。
                      口々に、「まあ、ぼちぼちやりなさいね。」といってくれます。
                      ありがとう。
                      お茶もたくさんいただきました。

                      お見舞いに来てくださった人の一人の方が、おっしゃいました。
                      「災害の時のお見舞いは、お返しをしなくていいんだからね。」
                      どうすればいいか迷っていたので、本当に助かりました。
                      ありがとうございました。
                      そうね。。。
                      災害を、お返ししちゃいけないわね。
                      。。。。。 なっとく。


              7月30日  
                      この辺で、切を付けましょう。。。
                      やれば、いっぱいやることが出てきちゃうけど・・・。
                      そろそろ平常に戻らなければ。。。
                      
                      そういうことで、今日から風を通しにだけ行くことになります。
                      あとは、ぼちぼちと。

                      お世話になった皆様。
                      応援してくださった皆様。
                      ココロを支えてくださった皆様。

                      ほんとうに、本当にありがとうございました。
                      持ちきれないほどの、ありがとうの花束を・・・。



ごみの山。。。               
どうしていいのか・・・。          
ごみは、自治体とか、地区によって違うものなのね。


一番奥の、いちばん高い所。。。
こんなにきれいになりました。  


              コボレバナシ。  
                      災害時のごみの回収。
 
                      何にも無くてもたくさん出るごみ。。。
                      水害被害が起きた時は、目も当てられないほど出てきます。
                      水が、臭うので、水に浸かったものはなかなか使い回しが出来ません。
                      紙類はなおさらね。
                      
                      ここの地区は、区長さんもとってもがんばってくださって、全てのゴミを、
                      無償で回収してくださいました。
                      捨てたくないものもいっぱいで、未練も残りましたが、仕方がありません。
                      ただ、皆さんのところのすごいゴミを回収してくださる、役所の人、業者の人、
                      ボランティアの人。。。   ゴミの集積所、ゴミ処理場など・・・。
                      ほんとうに、頭が下がります。
  
                      すべての人に助けられて、何とかここまで来れました。
                      ありがとうございました。

                      ゴミは、地区ごと・・・町ごとで違うようで・・・。
                      あるところでは、分別して指定の場所まで自分で運ぶと、1kgいくらかで・・・。
                      そんなところや、直接ゴミ処理場へ指定の日に持っていくとか・・・。
                      持って行っても、受けとらないとか・・・。
                      
                      みんな、水害が無ければ出なかったゴミ。。。
                      地区ごとに違うのは困りますね。
                      せめて、こんな時ぐらい県が大鉈を揮ってくれることを望みます。


               お母さんの体験談。

                      それは、お母さんが流されながら、学校へたどり着くまでの出来事です。

                        

                      流れに身を任せていると、木切れにのって、ねずみが流れて行ったそうです。
                      そのうち、母の横を蛇が、必死で泳いで行ったんですって。
                      二匹とも、新しいねぐらを求めて旅立ったのですね。

                      ひどい災害現場でも、少しでも大丈夫な家は、ねずみが増えているんですって。
                      返せば・・・。
                      ねずみがいれば、大丈夫。。。って事かしらん?  ふふ。

                      でも、この体験で両親とも、もう死んでしまう。。。。と思ったらしい。
                      こんな水の中では、足を出しても歩けなく、転んでしまうそうだ。
                      母は、家に帰り、お風呂に入っても、ずうっと震えが止まらなかった。
                      極限を体験したらしい。
                      大変だったね。


                こんな感じの大雨でした。
                7月18日から、雨らしい雨が降っていません。
                作物は、泥土が葉や穂にこびりついて、成長を妨げています。
                雨がとても欲しいのです。
                あんな凄いのじゃなくて、ほどほどの。。。

                でも、土砂崩れが起きた所の人たちは、まだ1滴も降ってほしくないらしい。
                川が別の場所に移っちゃった所もあります。
                まだまだ大変です。

                最後までこんな愚痴に付き合ってくださって、ありがとうございました。
                もし、いつかあなたが、ボランティアに行かれる時のために、
                ワンポイントアドバイスを残しておきます。
                よろしければ、見てください。

                ほんとうに、ありがとうございました。
                 
                


                                                                            お手伝い時の注意事項


                 H16. 8. 1
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